※ネタバレ注意!
『名探偵コナン 水平線上の陰謀』といえば、シリーズの中でも「小五郎のおっちゃんが一番かっこいい!」と多くのファンから支持されている劇場版作品です。普段はどこか頼りなく、コナンに見せ場を譲ることが多い毛利小五郎。しかし、この『水平線上の陰謀』ではそのイメージを覆すような活躍を見せてくれます。
この記事では、「水平線上の陰謀 小五郎 かっこいい」と検索してきたあなたに向けて、どのシーンで小五郎がかっこよく輝いているのか、どんなポイントがファンの心を掴んでいるのかをわかりやすく解説します。
推理、アクション、名セリフ、そして父としての一面まで――
普段はちょっと残念なおっちゃんが、なぜここまでかっこいいのか。その理由をじっくりお届けします。
『水平線上の陰謀』眠らない小五郎はかっこいい?!

もう一人の主人公・毛利小五郎
劇場版第9作『名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)』は「毛利小五郎がもう一人の主人公」と称されるほどおっちゃんこと小五郎の活躍が光る作品です。
普段はどこか頼りない小五郎が、本作では推理でもアクションでも大活躍する姿にシリーズファンは歓喜しました。公式の紹介でも「逃げ場なしの状況の中で小五郎の名探偵ぶりが冴えわたる」と強調されており、まさに小五郎の魅力が前面に押し出されたストーリーになっています。
この小五郎フィーチャーは原作者・青山剛昌の発案によるもので、演じる神谷明氏も長年望んでいた展開だったといいます。その結果、普段は的外れな推理が多い小五郎が今回はコナン以上の推理力を発揮して真相を突き止め、ほぼ単独で犯人を追い詰めているという異例の展開が実現しました。
多くのファンが「歴代劇場版の中でも過去一番に小五郎がかっこいい!」と評価するレア回であり、小五郎の“眠らずに冴え渡る”推理シーンを堪能できる貴重な作品となっています。
名推理で犯人を追い詰めるシーン
本作の小五郎は、いつものような酔っぱらい漫談屋ではありません。事件発生後、彼は真摯に捜査に向き合い、自力で手がかりを集めて推理を組み立てていきます。観ていて特に印象的だったのは、普段の小五郎とはまるで違い、しっかりと事件に向き合い、自分の力で動き回っている姿が随所に描かれているということです。実際、劇中ではコナンに麻酔銃で眠らされることなく、小五郎自身の頭脳で事件の真相に迫っていきます。
例えば物語中盤、船上パーティーの壇上で小五郎は意外にも真犯人・秋吉美波子に単独で辿り着き、彼女をその場で告発します。この大胆な告発は周囲を驚かせましたが、秋吉のアリバイや動機に不明点が残っていたため、彼は「推理の穴」を指摘されてしまいます。すると小五郎はバツが悪そうに「ちょっと、トイレタイム…」などと言い残し、その場から一時退席しました。
一見すると推理に行き詰まって逃げ出したようにも見えるこのシーンですが、後に明かされる小五郎の行動はさすがでした。実は小五郎、トイレ休憩と称して会場を離れた隙に秋吉の客室へこっそり向かい、証拠探しを敢行していたのです。この時彼は彼女の部屋で不審な銃を発見し、弾丸を抜き取り、発砲不能にしておきました。
小五郎は事件前に狭い通路ですれ違った船員が、胸を庇うようなしぐさをしていたことから、その船員の正体が女である秋吉だと見抜いていました。こうした地道な観察と機転で決定的な証拠を握った小五郎は、単独で真相に辿り着き事件を解決へ導く準備を整えたのです。
やがて船上でクライマックスの事件(連続殺人と爆破)の真相が明らかになる局面、小五郎はいち早く秋吉美波子こそ真犯人だと突き止めて彼女を追い詰めます。その推理は的確で、コナンも遠くから変声機で補足情報を与えた以外は口出しする隙がないほど完璧でした。
最後にコナンがそっと「名推理だったよ、おじさん…」と称賛する場面もあり、視聴者も納得の鮮やかな推理劇となりました。普段はコナンに見せ場を譲る小五郎が自ら謎を解き明かす様子は痛快でした。小五郎の推理がここまで冴えわたる場面をしっかり見られる作品は、本当に貴重です!
犯人との対決 – “探偵の性”と名セリフの数々
真犯人を突き止めた小五郎は、甲板で秋吉美波子と直接対峙するというクライマックスに臨みます。
600人もの乗客を巻き添えにしかねない復讐劇を止めるため、彼女が社長を銃で射殺しようとした刹那、小五郎の「やめろ!」という怒声が響き渡ります。不意を突かれた美波子が引き金を引こうとするも、その銃は先ほど小五郎が細工したため作動しません。「悪いが、その銃は使えなくしておいたよ」──涼しげにそう告げる小五郎の姿に、犯人も驚きます。
さらに追及の手を緩めない小五郎に対し、美波子は「沈んでいく船の上でそんな推理、無意味だわ!」と制止しようとします。小五郎はここで「やめられるかよ。真相を解き明かすのが探偵の性(さが)なんでね」と言い放ちます。このセリフにはグッときました。自分の身の危険を承知のうえで、真実を追い続ける探偵としての覚悟がにじみ出ていて、まさに本作を象徴する名シーンです。
普段は「眠りの小五郎」としてちょっと情けないイメージの強い彼ですが、この瞬間だけは本当にコナンに引けを取らない、いや、それ以上に“名探偵”らしい姿が見えました。
しかし相手は殺意に燃える復讐鬼。武器を封じられた美波子は今度は拳で小五郎に襲いかかります。ここで小五郎は「オレは女とは戦わねー主義だが…」と呟き、咄嗟に彼女の腕を掴んだものの、自らは手を出さず受け身に徹しました。まさに渋い大人の美学を感じさせる場面ですが、相手の美波子は「それって差別じゃない?」と怒り、更に激しい打撃を浴びせてきます。小五郎は無抵抗のまま殴られ蹴られ続け、顔は腫れ上がりスーツもボロボロに…まさに満身創痍の状態に追い込まれてしまいました。
信念とアクションで見せた“かっこよさ”
美波子の猛攻に倒れ込む小五郎。しかし彼の目の前に守るべき存在(駆けつけたコナン)が現れた次の瞬間、状況は一変します。
美波子が止めの一撃を振り下ろそうとしたそのとき、コナンが「おじさん!」と叫びながら駆け寄りました。愛する娘やコナンを危険に晒すわけにはいかない——その思いからか、小五郎は即座に相手の腕を取り、一気に一本背負いを決めて美波子を甲板に叩きつけたのです。それまでの遠慮が嘘のような電光石火の反撃に、犯人も成す術がありませんでした。
守るべき存在が目の前に現れたその瞬間、信念を貫くだけじゃなく、迷わず主義を曲げてでも守りにいく。この大人としての芯の強さが、かっこいいシーンです!
小五郎のおっちゃん、やっぱりただのギャグ要員じゃないんだと改めて思わされる、痺れる逆転劇でした。
倒れ込んだ美波子は悔しそうに吐き捨てます。「最初から名探偵に目をつけられてたなんて…よっぽど私がどこかの憎い女に似てたのかしら」。すると小五郎は静かに微笑み「その逆だよ…」と語りかけました。「あんたがアイツに似てたから。犯人があんたじゃなきゃいいと思って、無実の証拠を集めようとしたらこうなっちまったんだよ…」——そう残念そうに告げる小五郎の表情には哀愁すら漂います。実は美波子が似ていた「アイツ」とは、毛利夫妻が別居中とはいえ小五郎が今も想いを寄せる妻・妃英理のことだと示唆されています。
美人に弱い小五郎が最初、美波子にデレデレではなく妙に複雑な反応をしていたのも「どことなく英理に似ている女性」だったからなのでしょう。だからこそ、彼女が犯人じゃないと信じたくて必死に無実の証拠を探していたのに、結果的に集まったのは犯人である証拠だった——この流れが本当に切なくて渋い。おちゃらけたイメージのあるおっちゃんだけど、こういうところに人情と覚悟がにじみ出ていて、やっぱりかっこいいんですよね。このシーンは小五郎というキャラの魅力がぎゅっと詰まった名場面だと思います。
クライマックスでは事件現場の豪華客船が爆発・沈没するという大ピンチも発生しますが、ここでも小五郎はヒーロー然とした活躍を見せます。コナンたちと離れた場所で蘭が船内に取り残されてしまった際、彼女を探しに奔走したのは父・小五郎でした。沈みゆく船から脱出する際には小五郎がしっかり蘭を抱えて救助ヘリに引き渡し、父親としての頼もしさを存分に発揮しました。
コミカルな二枚目半でありながら、ここぞという場面では娘を守り抜く、このギャップこそが小五郎の最大の魅力なんだと、改めて感じたシーンでした。
ファンの高評価とキャラの魅力
以上のように、『水平線上の陰謀』では推理、アクション、名セリフのすべてにおいて毛利小五郎が大活躍し、視聴者に強い印象を残しました。
コナン映画の中で小五郎の”かっこいい”ところが見られるのは間違いなく『水平線上の陰謀』です。勘も推理も冴え、アクションもかっこいいとくれば言う事なしです!
眠らない小五郎の冴え渡る推理を見られる数少ない作品という点もこの映画のおすすめポイントです。本作を語る上で小五郎の存在は欠かせません。
SNS上でも本作がテレビ再放送される度に「#毛利小五郎」「#水平線上の陰謀」といったワードがトレンド入りし、「この時のおっちゃん、最高にカッコよくて好き」「眠らず推理する小五郎マジ神回!」といった投稿が飛び交い、ファンの間で小五郎無双の作品として定着しています。
本作で描かれた小五郎のギャップ萌えとも言える活躍ぶりは、キャラクターとしての新たな魅力を掘り下げました。いつもはヘボ推理で笑いを誘う彼が、いざとなれば誰よりも頼りになる名探偵であり、信念と優しさを持ち合わせた“大人の男”だということを強烈に印象付けたのです。
犯人に情けをかけつつも真実からは逃げない探偵魂、女性に手を上げまいとする優しさと正義感、そして愛する娘を全力で守る父性。そのすべてが凝縮された本作の小五郎はまさに“最高にカッコいいおっちゃん”でした。
ファンからは「今回の主役は完全に小五郎だったね」との声も上がっており、陰の主役から堂々と表舞台に躍り出た小五郎の勇姿は、今後も語り草となることでしょう。
最後に、小五郎本人の代弁者であるコナンの言葉を借りれば──「おっちゃん、最高の推理ショーだったよ!」と称えたくなる、そんな痛快で胸熱な名シーンの数々でした。
まとめ|『水平線上の陰謀』で小五郎がかっこいいと思えるポイント
- 本作は「毛利小五郎がもう一人の主人公」と称される特別な作品
- 普段は頼りない小五郎が推理でもアクションでも活躍する
- コナンに眠らされることなく自力で真相に辿り着く貴重な回
- 真犯人・秋吉美波子をほぼ単独で告発する大胆な展開
- 推理に行き詰まったふりをして裏で証拠を集めていた冷静さ
- 銃の弾を抜いて発砲不能にする抜け目なさと判断力
- 狭い通路ですれ違った人物から犯人を見抜く観察眼
- 犯人追い詰めシーンでの名セリフ「探偵の性(さが)なんでね」
- 自分の身の危険を顧みず真実を追い続ける覚悟を見せる
- 「女とは戦わねー主義だが…」の発言と大人の美学
- 殴られても反撃せず耐え抜く強さと優しさの両立
- 最後は一本背負いで犯人を制圧する華麗な逆転劇
- 妻・英理への想いが動機の裏にあり人情味がにじむ
- 犯人に英理を重ねてしまい無実の証拠を探す切なさ
- 愛する娘・蘭を爆発寸前の船内から抱えて救出する父の姿
- コナンが「名推理だったよ」と認めた数少ない作品
- ヒーローとしての頼もしさと普段のギャップが映える
- 小五郎のかっこよさを堪能できる唯一無二の劇場版作品